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一人目の産後から腰痛持ちとなり、三人目の産後10年 程経った頃、ついに右足を引きずってしか歩けなくなりました。X線写真では異常なく、ハリ・理学療法・整骨などの 治療でも一向に良くなりません。ところが、カイロプラクティ ックでたった1回骨盤調整を受けただけで、両脚の長さが3pも違っていたのにぴったり揃い、長年の痛みが消えてし まったんです。
その頃から入院中の妊産婦さんを観察するようになりました。痛そうに腰をさすって歩く妊産婦さん、産後骨盤が開いて動けない産婦さんのなんと多いこと!しかも、年々重症者が増加するありさまです。この分野は産婦人科医・助産婦・整形外科医の誰もが自分の診るべき分野と思っておらず、「医療の死角」に置かれているのです
また、一般のカイロプラクティックや整体では、妊婦の施術は断られる事が多く、妊婦さんは出産が終わるまで、痛みを我慢せざるを得ません。鍼灸も効果がない事が多く、整形外科も妊娠中はもちろん、産後になっても母乳への移行を理由に鎮痛剤を処方する事も少なく、湿布だけ、が現状です。
「よし、誰もしないこれを私の一生の仕事にしよう。助産婦 でなければこの仕事はできない。やりたい事をせずに人生を終えたくない」と決心しました。
カイロの勉強は週休や年休を使い、先生の所でマンツーマンで学び、実習中は筋肉痛でダウンするほど。でも、看護学生時代に、解剖学など人一倍勉強したのがこの時とても役立ちました。
実は、夫も18年前に交通事故でひどいムチウチとなり、 整形外科・理学療法でも良くならず、年々背骨の歪みがひどくなったのです。「夫になんとしても元気になって欲しい」 との気持ちが、カイロを勉強したもう一つの理由です。
開業するため退職しましたが、それ以外にも退職した大きな理由があります。大学病院という大きな組織の中で、助産婦という自分に満足できないものを感じていました。助産婦として一人の妊産婦さんに心ゆくまでケアができず、副婦長・婦長となるとなおさらで、自分が納得する仕事ができないのに、学生を指導しなければならないというジレン マに悩んでいました。今はこんなジレンマもなく、心身ともに生きている自分に満足です。
医療の専門家でありながら、ご自身も出産を機に患者の立場 に身を置くこととなった渡部さん。「誰もやっていないから私がやる」。女性であるからこそわかる痛み、夫へのいたわりが 彼女をつき動かしたのだった。 |
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